昔の異色ドラマ 1
「小児病棟」
「両手両足がなくて、両目がなくて、それに生後1年か1年半の赤ん坊で、とても人間と思えないというか、すさまじく非現実的な主人公の話だったから、これはまずドラマ化は不可能だろうと、日本テレビの局内では言われていて、それで、だれもやらないのなら、手を出してみるかなって程度で、ほとんどイタズラ半分で、まったく無責任に引き受けたわけですよ」
こう語ったのは、日本テレビの清水欣也プロデューサーでした。
制作局次長だった早川恒夫氏から「どうかね」といわれ、「ボクはできそうに思う」と清水氏が引き受けたときの本音をバラしてしまうと、そんな不真面目な気持と、ダルマみたいな物体の赤ん坊をテレビのブラウン管にとにかく登場させてみたいという野心だけだった。
さらに具体的に書くと、ただ呼吸して生きているということ以外に、「"オチンチン"だけが正常だと原作に書いてあったのが、一番の"のり目"だったんですよね。
脚本の早坂暁さんもそうだったんじゃないかなって思いますがね」と、当時、祖父江信太郎ディレクターは告白してくれたそうです。